記入日:2010年6月26日(土)
サボタージュなど学生の時以来だろうか。結局、部員達は監督のいないまま合宿へ送り出してしまった。
表向きは従姉妹の父親の葬儀のため欠席となっているが、実際はこうして自室に篭って牌譜の整理や日記を書いているぐらいだ。代わりに引率へ行ってくれる先生には本当にことを話したが、教材で頭はたかれて「貸し一つ」と言われてしまった。できれば、一年前に貸したまま返ってきていない一万円と相殺しておいてほしい。
合宿の宿泊先、松実館に行きたくないのは露子のことがあるからだ。高校を卒業して以来、露子とは一度も顔をあわせていない。露子が亡くなったと聞いたときも、監督二年目でまだまだ忙しく、インハイの準備もあったと言い訳して線香すらあげに行っていない。何とも薄情だが、未だに踏ん切りがつかないでいる。
でも、もう少しだけ待ってほしい。千里山女子でインターハイ三連覇を達成できた時は必ず会いに行く。人には勝っても無いうちにそんなことを考えるより、さっさと会いに行けと言われるだろう。私もそう思うが、どうしても、三連覇でもしないと露子にあわせる顔が無い。
今年のインターハイも厳しい戦いになるとは思うが、今年必ず優勝して二連覇、来年必ず優勝して三連覇を達成させたい。現状の部内の実力を鑑みれば、それも不可能ではないと思っている。多少なりとも身内の贔屓目は入っているかもしれないが。
合宿にも行かず、部屋に篭っているのを娘たちが心配してくれたのか、今日は二人が料理してくれるらしい。いまも二人で大騒ぎしながらハンバーグをこねているらしく、そろそろ様子を見に行くべきだろうか。