千里山女子高校・麻雀部監督の日記-10-

記入日:2008年09月17日

1 昨日事故にあって病院に担ぎ込まれていた七実が目を覚ました。

 何とか一命は取り留めたようで、少しだけ肩の荷が降りた。なんだかんだで気をもませられてばかりの気がする。

 一命は取り留めたという言い方は語弊があるか。ワゴンにハネられておきながら掠り傷一つ負っていないのだから、逆にこいつの身体が何製で出来ているのかが心配になった。荒川――もとい、医者によると明後日には退院できるらしい。「ひき逃げ事故でこれだけ早く退院する女の子は見たこと無いよ、ハハハハ」と言っていたが笑い事ではない。

 ひょっとしたら、本人が精神的に参っているかもしれないと思ったが別にそんなことは無かった。秋季大会に関しては退院後に様子を見て行けそうならそのまま先鋒として起用するつもりだ。

 ただ、気になるのが七実のテンションがえらく高かったことだ。箸が転がったぐらいで笑うわ、人の眼鏡とって自分でつけて笑うわ、人間が自然の力に逆らって目先の損得計算で生きてきたから地球温暖化問題が起こってしまったとか、わけのわからないことを言っていた。あまりにも普段と違いすぎるので、別人と入れ替わったと言われても信じてしまいそうなほどだった。

 医者は事故後目を覚まして間もなくて、テンションが上がってしまっているだけだろう、と言っていたものの何となく心配でならない。というか、人間が自然の力がどうとかというくだりをどこかで見た気がする……。

 まあ、何にせよ無事で良かった。

記事まとめ(日誌系)


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