WEEKLY麻雀TODAY 2012年10月10日(木)配信
過去35回に渡ってインターハイ出場し、現在は激戦区の北大阪地区を11年連続で制している千里山女子高校の愛宕雅枝さんが辞任してはや一ヶ月。後任の監督は未だ決まらないでいる。
愛宕元監督が辞任することになった一部マスコミが報じた「体罰問題」だが、既に監督を辞した影響もあるが、報じられて一ヶ月以上経ついまになっても未だに体罰に関するハッキリとした証拠も証言も公開されていない。
わかっているのは、千里山女子高校の生徒が第71回全国高等学校麻雀選手権大会の準決勝で倒れ、病院に運ばれたこと。そして今年八月に行われた麻雀フェスタで一部プロが行った放送ジャックにて、倒れた女子生徒自身が愛宕元監督の潔白を訴えたことぐらいである。
愛宕元監督は監督に就任した年から千里山女子高校をインターハイ導き続けてきた。任期中はインターハイ優勝が3回、ベスト4が6回、ベスト8が2回という決勝常連校という呼び名に相応しいだけの成績を残している。春季大会等を含めても全国トップクラスの監督であったことは明らかだ。
指導者として優れた資質を持っていただけではなく、元々はプロ雀士という経歴も持っている。
プロ時代にも、関西リーグMVP、ゴールデンハンド賞など数多くの賞を受賞。荒川憩を始めとする関西リーグのトッププロ達が日本代表メンバーを総なめにした年も含め、二度の日本代表選手に選出された経験もあるプロ麻雀界に名を残す名プレイヤーだった。
それほどの選手が2001年に突然引退を宣言し、高校麻雀部の監督になるなど極めて異例の出来事である。監督になった背景は未だ語られていない。
一時期は熱に浮かされたように糾弾されていた愛宕元監督だが、報じられた体罰は本当にあったのだろうか?
真偽はともあれ、彼女ほどの人物が去っていったことは、千里山女子、そして高校麻雀界にとって大きな損失となったことは間違いないだろう。
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