山越しロン
大星淡のダブリー能力の詳細 でも解説しましたが、もう一度。
(咲グラフはまとめブログじゃないのでこの画像転載しても問題ないはず)
淡の能力を防いだときの配牌時点で穏乃の前に山が
まるごと残っていたことから発生した説のようです。
この説では「最後のカド」という大事な部分が抜け落ちてます。
カンが発動するのは穏乃の山のラス付近で、放銃するのは次の山でのことです。
具体的にどういうタイミングなのかは、下の表のとおりです。
淡のダブリー和了を防いだ南4局1本場はこうでした。
そして、防げなかった後半の東1局では、こうでした。
穏乃の山のラスト付近でカンし、次の人(しかも場の入れ替えがあったけど
どちらも姫子ですね)の山で和了るという条件は一致するにも関わらず、
東1局のほうでは淡の和了りを防げませんでした。
というわけで、
穏乃の山に特殊な意味はない
という結論になります。
少し補足です。
高鴨穏乃はどんな和了り方をしていたか の画像を見なおせばわかりますが、
穏乃が和了った時は、むしろ山が消えていることのほうが多い傾向にあります。
それもあくまで傾向としてそうであるだけで、100%というわけでもありません。
山が消えていることが多いのは、穏乃の和了巡目がやや遅めだからです。
巡目が遅いということはツモで山が消えていくから、
自分の山が消えてる可能性が高いという麻雀のルール上のメカニズムで
そうなっているだけです。
いずれにしろ、これはあくまで和了った時の状態がこうだ、というだけです。
もともと穏乃の山説は、穏乃の能力キャンセル(または和了防ぎ)の発動条件として
考察していたものです。
和了ったときの山の状態というだけでは、そもそも元の疑問とは
まったく関係ありませんので、考察の対象外です。
2回戦大将戦で同巡やら山越しやらをごちゃごちゃやっていたので、
検討してみましょう。
準決勝大将戦前半南4局1本場の河を見てみましょう。
高鴨穏乃はどんな和了り方をしていたか で説明しましたが、
穏乃はピンフ手、待ちの両面でした。
あとはのような形の多面張の可能性が存在したかどうかです。
この形でなら、待ちはですので、
よって、
穏乃は山越しでロンする系の能力ではない
ということになります。
前半戦南4局1本場で、赤土晴絵がサイコロの目を気にしていました。
ここで、宥が右2と発言したにもかかわらず…。
となると、気にしていたのは実はゾロ目であるという
淡の能力として、サイコロの目が小さいのが望ましい。
穏乃の能力として、ゾロ目が望ましい。
もしこうなのであれば、両方の意味で望ましいピンゾロが出たなら
そりゃいいという発言もうなずけるというものです。
インハイ2回戦大将戦後半オーラスでも左12でしたので、
当然6ゾロでした。
なるほど、なにかありそうな感じがしますよね。
ただ、この2回戦はあくまで伏線として匂わすレベルの話です。
この闘牌自体は能力キャンセルに関係ありませんからね。
検証の意味で大事なのは、他家が和了系能力を使用した局で
どうだったのか、という点です。
準決勝の大将戦では、淡のダブリー、姫子のリザベ、竜華の枕神怜ちゃん、と
三者三様の和了系能力がでてきます。
これの使用と、そのときのサイコロの目を調べてみました。
南2局。竜華が枕神怜ちゃんを使用しました。
和了時にツモ山が少し見えてて、姫子が5巡目ぐらいの捨て牌のようですから、
割れ目は右6か右10あたりだったのでしょう。
ゾロ目だったのかどうかは確認できません。
後半の東3局。左4です。
淡のダブリーが成功しています。
サイコロは1-3,3-1でゾロ目じゃないかもしれませんし、
2-2でゾロ目かもしれません。
この局も保留ですね。
後半の東3局1本場。
カン裏はです。淡からみて右手がカン裏ということは、自5か自9です。
つまりゾロ目ではありません。
意味不明ですよね。説明します。
ドラ表示牌は、めくるときにまずこういうふうに掴んで
自分のところに持っていきます。
王牌が他家のところにあった場合は牌山の内側から掴むことになりますが、
自分の山にある場合は外側から掴むことになります。
それぞれの山の右端近辺に王牌があるとして、右手で掴むことを
想像していただければ、理解できると思います。
そして、プレイヤーから見て右に表ドラ、左に裏ドラを置くのが
咲-Saki-世界での作法です。
(この作法を守っていないのは長野1回戦での優希だけです)
つまり、先ほどのドラ表示牌がどのように置かれていたのかというと…。
こういう並びだったということです。
淡のダブリーは「カン裏モロノリ」なのですから、カン裏はです。
そして、このようにカンドラが右側にあるということは、
牌山の外側から持ってきたという証拠です。
よって、サイコロは自5か自9に絞れます。
つまり、ゾロ目ではありません。
淡が西家で右2を出された場合と、淡が北家で対3を出された場合には
ドラ表示牌は自分の山の左端付近になるので話がややこしくなるのですが、
今回は淡は親ですので、そういった問題もおきません。
参考までに、他のサイコロの目で、他家からドラ表示牌を掴んでいた
場合の並びは、こうなります。
説明不足でわかりづらかったかもしれません。
さて、その他の和了は、おおむね見れば分かる程度の描写でしたので説明は省きます。
結果をまとめると、このようになります。
ゾロ目が確定しているのは前半の南4局1本場だけで、
そこでのみ和了防ぎを成功しています。
もっとも、そもそもゾロ目が出る確率は1/6ですから、
参考になる有効なデータはこの1局だけとも言えますが。
龍門渕遠征も、衣に海底をツモられたときはサイコロは7でしたね。
結論として、
和了能力キャンセルの発動条件がゾロ目だとしら、
それを否定する証拠は現時点で存在しない
という感じですね。
言い回しが回りくどいですかね。ゾロ目…これはアリかもということです。
今日はここまで。
次回は、最後のひとつ。スロースターター説です。